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ポリオプラスニュース12月号

2510地区ポリオプラス委員会

 

【野生株によるポリオ症例数】

ポリオ 2020年1月1日
~12月2日
2019 2018 2017 2016
常在国 パキスタン 82(△3) 147 12 8 20
アフガニスタン 56(△3) 29 21 14 13
世界合計 138(△6) 176 33 22 37

【ポリオ撲滅情報】

 


・本年12月2日までに報告されたポリオの症例です。
・パキスタン、アフガニスタンでそれぞれ3症例の新規の報告がありました。
・今年に入って全世界で野生型ポリオ発症例は6症例増加し、138名になりました。
・依然として、紛争地域をかかえるパキスタンとアフガニスタンでは新規発症が続いています。

【新型コロナウイルス流行時におけるポリオ対策について】
世界の主要感染対策機関は、新型コロナウイルスのパンデミックにおける、他の感染症に対する緊急提言をしています。
世界ポリオ根絶イニシアチブ(GPEI)*1は、ポリオによる脅威に取り組むための主要な進展計画を発表しました。

ユニセフとWHOは、COVID-19*2のパンデミックの間、麻疹(はしか)やポリオから保護されないままにされた、何百万人もの子供たちに予防接種をするよう緊急呼びかけをしました。世界保健総会(WHA)の指導者は、予防接種レベルの引き上げへの支持を表明し、加盟国に対し、ポリオのない世界への取り組みを継続するよう要請しました。WHA開催期間中に、WHOはnOPV2*3の緊急使用リストを発表しました。これはcVDPV2*4の発生を阻止するための作業における重要な前進です。
 
一方、チャド、イラク、スーダンなどの国々では、COVID-19に安全なポリオワクチン接種キャンペーンが実施されました。
 
*注1) 世界ポリオ撲滅イニシアティブ(GPEI)は、世界保健機関(WHO)、国際ロータリー(RI)、米国疾病管理予防センター(CDC)、国連児童基金(ユニセフ)、ビル&メリンダ・ゲイツ財団、およびワクチンアライアンスのGavi (Global Alliance for Vaccines and Immunization)の、6つの中核パートナーを持つ各国政府が主導する官民パートナーシップ。
*注2) COVID-19は新型コロナウイルスの正式名称。
*注3) nOPV2は2型伝播型ワクチン由来ポリオウイルス(cVDPV2)のリスクの進化に対処するための、新しい経口ポリオワクチン2型のこと。
*注4) cVDPV2は伝播型ワクチン由来のポリオウイルス2型で、西アフリカ、中央アフリカ、アフリカの角のいくつかの国で発生が報告されている。VDPV症例が発生した場合、高レベルのワクチン接種、厳重な監視、および迅速なアウトブレイク対応が重要となる。
  
【ワクチンギャップの現実】
2020年は紛争とCOVID-19によってワクチン接種範囲のギャップがさらに悪化しています。2019年に、麻疹(はしか)はこの20年以上の期間で、最も多くの新規感染症になりました。
 
同時に、パキスタンやアフガニスタン、アフリカの多くの予防接種不足地域では、ポリオウイルス感染が増加すると予想されています。もし、ポリオ撲滅が失敗した場合は、世界的な流行につながり、10年以内に年間20万人もの新しい症例が発生すると考えられています。
 
以上の状況をご理解の上、ポリオプラスの活動への今後のさらなるご支援をよろしくお願いいたします。
 

 
【お知らせ】
ロータリーは、会員にとって安全かつ適切な決定を行うために、世界保健機関(WHO)と米国疾病対策センター(CDC)による最新情報と勧告を注意深くモニタリングしています。ロータリーの運営、イベント、会員に対する新型コロナウイルス(COVID-19)の影響について、最新情報をこちらからお読みください。
 
【訂正】
11月特別号で10月22日(木)の「ポリオ根絶 チャリティー・コンサート」での募金額を40,180円とご報告いたしましたが、正しくは156,180円でした。ここに謹んでお詫び申し上げ、訂正いたします。

カテゴリー: ポリオプラス委員会