ポリオプラス委員会より
ポリオプラスニュース11月号
野生株によるポリオ症例数
ポリオ | 国 | 2022年1月1日~11月1日 | 2021年 | 2020年 | 2019年 |
常在国 | パキスタン | 20(+1) | 1 | 84 | 147 |
アフガニスタン | 2 | 4 | 56 | 29 | |
非常在国 | モザンビーク | 8(+2) | 0 | 0 | 0 |
マラウイ | 0 | 1 | 0 | 0 | |
世界合計 | 30(+3) | 6 | 140 | 176 |
ポリオ撲滅情報
先月(前回)以降の新規発症は、常在国パキスタンの1名、アフガニスタンの1名と非常在国のモザンビークの2名です。
*現在、ポリオ常在国はアフガニスタンとパキスタンの2国のみです。
以下の記事はRI日本事務局「財団室NEWS」からの転載です。
【10月24日は世界ポリオデー】
ポリオ根絶のためにさまざまなご支援・活動を行ってくださったすべての皆様に、心よりお礼申し上げます。
今年も特別プログラムがソーシャルメディアで配信されました。ポリオに関する最新情報や世界各地のプロジェクトなど、ぜひご覧ください。(リンク先のページから動画のダウンロードも可能です。)
1)End Polio Nowウェブサイト「世界ポリオデー」
2)世界ポリオデーの特別プログラム
3)ユニークなだけじゃない、世界各地のポリオ根絶活動
【人生の70年をポリオとともに】
リ・ジョン-グエンさん(ウォンジュ・ロータリークラブ会員、第3730地区ポリオプラス委員長)の記事がロータリーボイスに掲載されました。
朝鮮戦争の終戦から1年後、私は韓国南部の村に生まれました。医療の状況が思わしくなく、生後9カ月でポリオに感染。高熱が数日間続き、両足がまひして動かなくなりました。両親は教師でしたが、当時はポリオに関する知識がほとんどなく、迷信的な方法や祈祷に頼るばかりでした。2歳になったとき、ようやくポリオと診断されました。
松葉杖なしでは歩けませんでしたが、明るく活発な性格だったので、村の友だちたちと楽しい幼少時代を過ごしました。入学してからは通学時に弟が鞄を持ってくれました。級友たちは、階上の教室に行くときは私をおぶってくれましたし、学校近くの丘の上にあった自宅まで送ってくれました。こうした周囲の温かい支えはありましたが、歩行器のネジがゆるんだり、松葉杖が何かにぶつかったりしたときに、転ぶこともよくありました。
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【ゲイツ財団とのパートナーシップ延長】
ロータリーとビル&メリンダ・ゲイツ財団は、ポリオ根絶に向けた長年のパートナーシップをさらに延長することを発表しました。ロータリーは今後3年間、毎年5,000万ドルを集め、その2倍額がゲイツ財団から上乗せされます。
記事はこちら(英語)
【ポリオ根絶の新兵器】<根絶へとさらに近づくための改良型ワクチン>
2017年半ば、ベルギーのアントワープ大学病院の駐車場に組み立てられた輸送用コンテナの輪の中で、見知らぬ15人の二つのグループが28日間ずつ共同生活を送りました。彼らは本や映画、バーベキューができる小さな中庭、共同のキッチンとダイニングルーム、フィットネスルームを利用できましたが、そのすべてが安全なインターロック式ドアの向こうで、保護ガウンを着た職員の監視下に置かれました。
このサイエンスフィクションのような設定は、ポリオ根絶のための最新兵器である新型経口ポリオワクチン2型(nOPV2)の臨床試験でした。この研究の目的は、約60年の間で初めて主要な改良が行われたポリオワクチンによって、変種ポリオウイルスとして知られるワクチン由来ポリオウイルスの感染が抑えられるかどうかを評価することでした。ワクチン由来ポリオは、経口ポリオワクチンに含まれる弱毒化した生ウイルスが、ワクチン接種率の低い地域で循環し、ワクチンを十分に受けていない人に感染しうる危険な形態に変異した場合に稀に発生します。
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【母子の保健に焦点を置いたジュネーブでのイベント】
10月21~22日、スイスのジュネーブで、”World Polio Day 2022 and Beyond: A healthier future for mothers and children”(2022年世界ポリオデーとその後:母子のより健康な未来)と題されたイベントが、バーチャル形式と現地の会場で開催されました。このイベントでは、ポリオ根絶活動の現状を紹介するとともに、予防接種にとどまらず、母子の健康を増進するための地域社会に根ざしたソリューションの可能性について議論しました。
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【ポリオの再流行が根絶の必要性を浮き彫りに】
ポリオウイルスが何年も発見されていなかった場所で、ポリオウイルスが見つかり、さらにポリオの感染が起きました。人間の病気を根絶することが簡単ではないこと、特に最終段階においてはそうであることが改めて示されました。
ここ数カ月、米国でワクチン未接種の男性に身体まひが生じました。英国では、下水からポリオウイルスが検出され、マラウイでは子どもがポリオに感染しました。また、モザンビークでは、30年ぶりにポリオが発生したと発表されました。
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【ジェニファー・ジョーンズRI会長がポリオ根絶に向けた1億5,000万ドルの誓約を発表】
国際ロータリーのジェニファー・ジョーンズ会長は、9月24日に開催されたグローバルシチズン・フェスティバルのメインステージに登場し、ポリオ根絶に対するロータリーの取り組みを紹介するとともに、根絶に向けてさらに1億5,000万米ドルを投入することを発表しました。
ニューヨークで6万人、インターネットやテレビで数万人を前に講演したジョーンズ会長は、最近ニューヨーク州知事が、同地域でのポリオ再発を受けて非常事態宣言を出したことに言及しました。
ジョーンズ会長は、ポリオはワクチンで予防できること、そして野生型ポリオウイルスによる感染はアフガニスタンとパキスタンの2カ国のみで起きていることを強調しました。これらの地域で母親と信頼関係を築き、子どもたちにワクチンを接種するには、女性のワクチン接種者が不可欠です、しかし、ときには嫌がらせや襲撃に遭うこともあります。
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以上、RI日本事務局「財団室NEWS」から転載させていただきました。
これからもポリオプラスのプロジェクトにご協力の程、宜しくお願いいたします。