ポリオプラス委員会より
ポリオプラスニュース 2024年9月号
野生株によるポリオ症例数
*2024年9月3日現在
ポリオ | 国 | 2024年1月1日~9月3日 | 2023年 | 2022年 | 2021年 | 2020年 | 2019年 |
常在国 | パキスタン | 16(+7) | 6 | 20 | 1 | 84 | 147 |
アフガニスタン | 17(+8) | 6 | 2 | 4 | 56 | 29 | |
非常在国 | モザンビーク | 0 | 0 | 8 | 0 | 0 | 0 |
マラウイ | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | |
世界合計 | 33(+15) | 12 | 30 | 6 | 140 | 176 |
*現在、ポリオ常在国はアフガニスタンとパキスタンの2国のみです。
*ポリオの一般的な症状である急性弛緩性麻痺(AFP)の疑いのある3人の子どもが、ガザ地区で報告されています。
【ガザ地区におけるポリオ予防接種キャンペーン】
< Global Polio Eradication Initiative(世界ポリオ撲滅活動), WHOのウェブサイトより >
ポリオウイルスが2024年7月にパレスチナ・ガザ地区のハンユニスとデイル・アルバラの環境サンプルから検出されました。心配なことに、ポリオの一般的な症状である急性弛緩性麻痺(AFP)の疑いのある3人の子どもが、ガザ地区で報告されました。
ガザ地区は過去25年間、ポリオが撲滅されてきました。人道支援団体が2023年10月の今回の紛争以降に警告してきたその再出現は、ガザ地区と近隣諸国の子どもたちにとって、戦争とは別の脅威となっています。停戦は、ガザ地区とその地域の公衆衛生の安全を確保する唯一の方法です。
2024年8月末と9月末に、ガザ地区全域で2回のポリオ予防接種キャンペーンが開始される予定です。これによって流行する変異型2型ポリオウイルス(cVDPV2)の蔓延を防ごうと計画されています。
WHOとユニセフは、すべての紛争当事者に対し、ガザ地区で7日間の人道的一時停止を実施し、2回のワクチン接種キャンペーンの実施を可能にするよう要請しています。こうした戦闘の一時停止により、子どもや家族は安全に医療施設にたどり着くことができ、ポリオ予防接種を受けるために医療施設にアクセスできない子どもたちにコミュニティ・アウトリーチ・ワーカーがたどり着くことができます。人道的な一時停止がなければ、キャンペーンの実施は不可能です。
ガザ地区の保健、水、衛生システムが深刻な混乱に陥っていることを踏まえると、ポリオの蔓延を防ぎ、再出現のリスクを減らすためには、キャンペーンの各ラウンドで少なくとも95%のワクチン接種率が必要です。
【WHOポリオ根絶ディレクターのオリーリー氏が急逝】
-財団ニュース9月号より –
ロータリーと共にポリオ根絶に尽くしてきた世界保健機関(WHO)のポリオ根絶ディレクター、エイダン・オリーリー氏が急逝されました。その突然かつ早すぎる死は、ロータリーだけでなく公衆保健コミュニティ全体に衝撃と悲しみをもたらしました。
人間性にあふれ、明確な目的意識と先見性のあるリーダーだったオリーリー氏は、「ポリオのない世界」を目指して活動するすべての人にインスピレーションを与え、自身もその目標を達成するためにたゆまぬ努力を続けてきました。
大小さまざまなイベントでロータリー会員と交流し、その親しみやすい人柄とポリオ根絶への強いコミットメントで知られていました。
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