ポリオプラス委員会より
ポリオプラスニュース 2023年12月号
野生株によるポリオ症例数
*2023年12月5日現在
ポリオ | 国 | 2023年1月1日~12月5日 | 2022年 | 2021年 | 2020年 | 2019年 |
常在国 | パキスタン | 6(+2) | 20 | 1 | 84 | 147 |
アフガニスタン | 6 | 2 | 4 | 56 | 29 | |
非常在国 | モザンビーク | 0 | 8 | 0 | 0 | 0 |
マラウイ | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | |
世界合計 | 12 | 30 | 6 | 140 | 176 |
ポリオ撲滅情報
2023年11月5日現在、先月からの新規発症例はパキスタンの2例です。
*現在、ポリオ常在国はアフガニスタンとパキスタンの2国のみです。
【ブラジルのロータリークラブが全国的なポリオ予防接種キャンペーンを展開】
― 新型コロナウイルスでの経験をヒントに国内のポリオ予防接種を推進 ―
新型コロナウイルスのパンデミックがもたらしたのは、悪いことばかりではありません。ブラジルでは、ポリオ予防接種を呼びかける新たなキャンペーンの誕生につながりました。
パンデミックの中、ブラジルでは全国でワクチンへの懐疑が広がりました。「ワクチンは安全」というメッセージを広げる必要があると考えたブラジルのロータリー会員、アントニオ・エンリケ・バルボサ・デ・バスコンセロスさん(フォルタレザ アラガジソ・ロータリークラブ所属、現国際ロータリー理事)は、証拠に基づく情報発信キャンペーンを提案。
こうして、世界保健機関(WHO)や汎米保健機構からの事実や統計を人びとに伝える「情報は命を救う」キャンペーンが立ち上げられました。このキャンペーンには大きな反響がありました。バスコンセロスさんはこう振り返ります。「キャンペーン開始イベントでは、収容人数 500 人の会場が数分で埋まってしまいました」
【MILES TO END POLIO(ポリオ根絶自転車レース)】
国際ロータリー事務総長ジョン・ヒューコが11月18日の自転車イベント「El Tour de Tucson」に参戦するかたちで行われるポリオ根絶自転車レース(Ride to End Polio)に参加し、自転車に対する情熱をポリオ根絶にぶつけます。アリゾナやエバンストンなどのロータリー会員や、自転車愛好家のロータリー親睦活動グループのメンバーも参加し、共にポリオ根絶のために200万ドルを集めることを目標に募金活動を行います。
この目標を達成するためにDDFの寄贈にご協力いただける場合は、2023年12月15日までにこちらのオンラインフォームをご利用ください。また、ポリオ根絶自転車レースに個人的なご寄付をお寄せいただくこともできます(財団認証ポイントの対象となります)。ポリオ根絶自転車レースに寄せられたご寄付は、ビル&メリンダ・ゲイツ財団からの上乗せにより3倍となります。
【安全な水とワクチン投与を通じてパキスタンでのポリオ根絶を目指す】
寄稿者:溝畑 正信さん(大阪帝塚山ロータリークラブ会員)
2023年2月12日から14日の3日間、私はパキスタンのカラチを訪れ、昨年に実施したグローバル補助金プロジェクトの成果の視察を行うとともに、現地でのポリオワクチン投与活動に参加しました。カラチでの太陽光発電浄水設備設置プロジェクトパキスタンでは、地域によって劣悪な衛生状態が続いており、正式な医療サービスがなく、飲料水も不足しています。水を媒介とする伝染病の多くは、不潔で汚染された水を介して伝染し、人びとの生命を脅かしています。もちろん、ポリオもその一つです。
2022年1月から10月にかけて、カラチ・ロータリークラブ、大阪アーバンロータリークラブ、第2660地区(大阪府北部)、セントキャサリンズ・サウス・ロータリークラブ(カナダ)が提唱者となり、カラチ内 5 カ所のスラム地域に太陽光発電浄水設備を設置するグローバル補助金プロジェクトを実施しました。これらはポリオ感染のリスクが高い地域であり、安全な飲み水を提供することでポリオウイルスの感染を阻止する狙いもありました。
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【ポリオプラス・ソサエティ(PPS)への登録と寄付をお願いします】
「ポリオプラス・ソサエティ:PolioPlus Society(PPS)」プログラムは、毎年100ドルをロータリー財団の「ポリオプラス」への寄付をお約束いただけるロータリー会員に登録していただき、登録証とソサエティメンバーのピンバッジを受取っていただくものです、このご寄付につきましてもゲイツ財団より2倍の上乗せがございます。登録の程よろしくお願いいたします。
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