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国際ポリオ・プラス活動ニュース

2510地区ポリオプラス委員会

 

野生型ポリオ症例数(GPEIウェブサイトより)

ポリオ 2017年1月1日
~3月22日
2016年
(通年)
2015年度
(通年)
常在国 パキスタン 2 20 54
アフガニスタン 2 13 20
ナイジェリア 0 4 0
合計 4 37 74

ポリオ撲滅における6つの重要な数字


 世界規模の官民パートナーシップにより、過去30年間でポリオの発症例は99.9%減少しています。ただし課題も残されています。ポリオ撲滅における6つの重要な数字をキーワードにした記事が、ポリオ撲滅サイトに掲載されました。

■残るポリオ常在国は3カ国

今日、野生型ポリオウイルスが常在するのは、世界でわずか3カ国(パキスタン、アフガニスタン、ナイジェリア)であり、これらの国の中でもわずかな地域に限られています。

155カ国で史上最大規模の同時ワクチン切り替えを実施

ポリオウィルスには3種類あります。ある型の野生株が終息すると(2型は2015年9月に正式に根絶が宣言されました)、世界の子どもを守るために残存するウイルス株の型に合わせたワクチンに切り替えなくてはなりません。
ワクチンの切り替えは一大事業です。史上最大かつ最速の全世界ワクチン同時切り替え(1型・3型のウイルスに効くワクチンへの切り替え)は、2016年4月に2週間かけて155カ国で実施されました。

■感染病の発生によって年間にかかる費用は600億米ドル

感染病の流行は、影響の大きなグローバルリスクの上位10項目に毎年挙げられています。ポリオ撲滅が実現すれば、体の自由を奪うこの病気によって子どもがまひに侵されることは二度とありません。

2000万人がボランティアで参加

GPEIが1988年に立ち上げられてから、ロータリーや他のボランティアは募金や啓発活動を行い、政府にポリオ撲滅活動の支援を呼びかけてきました。
ボランティアは、常在国や高リスク国で5歳未満のすべての子どもに予防接種を行うことを目指す全国一斉投与に参加し、経口ポリオワクチンを子どもに投与します。

■ポリオ撲滅に必要な費用は15億ドル

ポリオ撲滅プログラムがこれまでに達成してきた大きな功績の多くは、資金があったからこそ可能となったものです。2016年、ロータリーは高い予防接種率を保つために、イラクで活動する52,676名のワクチン投与者と2,528名の監督者のために資金を提供しました。ポリオ撲滅に投入する資金は、将来的にほかの保健問題にも役立てられます。ポリオ撲滅プログラムで得られた知識、教訓、財産が、ほかでも生かされているのです。

■ポリオ撲滅にかかる費用と比べ、その医療費削減効果は4倍

公衆衛生の投資の中でも、「予防接種」の費用効果は非常に大きいものです。世界からポリオがなくなれば、医療費が2035年までに最高で500億ドル削減されるという費用効果があります。逆に、再びポリオの流行を許してしまうと、治療費や経済損失で350億ドル以上のコスト増となります。今、ポリオ撲滅に全リソースを投入すべきであることは明白です。

(財団室ニュース4月号より)